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中華の崩壊と拡大(魏晋南北朝)
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| ジャンル: | 歴史,日本史,西洋史,世界史
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| 人気ランキング: | 97262 位
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| 参考価格: | ¥ 2,730 (消費税込)
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良書といっていいでしょう。
北朝に重点が置かれていて、今まで知らなかったこともあって、非常に楽しめました。
三国分立から中華を統一した西晉の正統性の強さ、東晉及び、その後を受けた宋に対する漢族自身の疑問。宋以後華北士大夫が江南へ亡命することが見えなくなることなど、漢族の帝国として(少なくとも私には)考えられていた南朝が正統性の面でも不安定であったことは、続く隋唐が北朝を母体とすることからも興味深い点でした。
北朝の皇帝が中華を意識したことは知ってはいましたが、例えば、北周の武帝が、自分が「宇文という胡族の姓を名乗り、鮮卑語を自由に操り、そのうえで自らを五胡ではないとする」、胡漢が融合した世界で中華皇帝としてあり得たのはかなりおもしろいですね。
なお、最終章で、日本や高句麗などが、自らを中華とする認識が形成されたことについて、「五胡・北朝・隋唐に至る中国史の展開と比較するとき、秦漢魏晉的秩序から見ると、同じく夷狄であったものが、それぞれに「中華」になるという点で(「東夷とての倭から中華としての日本へ」と「五胡から中華への変身」)、両者は相似た軌跡を描いたのである」と指摘があります。このことは、現代へも続く問題、何が正統かという問題として、同シリーズの金文京『三国志の世界』でも論じられていました。
漢蛮交流の発展と「中華」の本質
講談社による中国史新シリーズの第5巻です。魏晋南北朝が対象です。この時代は両漢古代帝国の崩壊直後にあたり、古代的混乱の克服と中世的安定への志向という2つのベクトルが交錯する中、周辺諸族とのインタラクションによって中原的文明が変容・拡大していきます。本書では、メリハリの効いた論述により、そうした時代の特性を浮き彫りにしようとしています。 その他、特に気付いた点は概ね以下のとおりです。 (1) 孫呉や東晋による江南開発に光をあて、その過程における漢蛮交流による中原的文明の変容や「漢民族」アイデンティティーの生成を論じます。「中国的なるもの」の本質を考える上で、大切な示唆に富むものと感じました。 (2) 北朝史についても比較的詳細に論じられています。孝文帝の改革には特に一章を割いており、その背景や歴史的意義の分析には相当力が入っています。 (3) 古代帝国の崩壊が周辺世界に及ぼしたインパクトとして、北族や日本・朝鮮などにおける独自の中華意識の形成に着目し、これを中華的イデオロギーの拡大再生産といったポジティブな角度から分析しています。 逆に、中国プロパーの政治・社会的発展については簡単な記述に止まっている観がありますが、単なる事実関係の羅列に堕さず、時代の本質をハッキリさせようとする姿勢に感心させられました。多くの東洋史ファンにオススメしたいと思います。
ダイナミックな時代を生き生きと描く
やはり中国史で面白いのは動乱の時代、特に漢と隋唐の大帝国に挟まれた五胡十六国・南北朝時代は漢民族のみならず、モンゴル・トルコ系の民族が大活躍する移動性の高い時代である。 その中にあって質実剛健な文化を展開した北朝と伝統的な優雅な貴族文化を花開かせた南朝の対比は特に興味深い。 本書はこのダイナミックな時代を丁寧に描き出し、読者に対してこの時代の理解を促してくれる。特にこの時代に成立した中華秩序の現代的意義は興味深い。
講談社
中国の歴史04 三国志の世界(後漢 三国時代) 第03巻 ファーストエンペラーの遺産(秦漢帝国) (中国の歴史 全12巻) 中国の歴史 6 絢爛たる世界帝国 隋唐時代 都市国家から中華へ(殷周 春秋戦国) (中国の歴史 全12巻) 中国思想と宗教の奔流―宋朝 (中国の歴史)
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